5月の訪問と動物たちのようす(5月21日更新)

前回の訪問記から2週間も経ってしまいました。

たくさんのご支援をいただいているのにも関わらず、ご報告がマメにできずすみません。

今回は、5月4日の訪問時に見てきた動物の様子を写真とともにご報告しましょう。

トリ(約400羽)

震災前、坂本さんは鶏やアヒルの卵の販売で生計を立てていました。
中には「名古屋コーチン」「烏骨鶏」「東天紅」「アローカナ」など珍しい種類の鶏やアヒル・合鴨もいます。
森を闊歩する鶏たちはとても元気で、闘鶏のような蹴り合いをしていたのには驚きました。
ヒナもたくさん生まれピヨピヨ元気に鳴いていました。

販売場所だった「ならは道の駅」は未だ閉鎖されたままです。
いつになったら再び卵を売って暮らせるようになるのでしょう。
坂本さんは、その日を心待ちにしながら命を繋いでいるのだと思います。

ヤギ(2頭)

オスのドン君(写真右)とメスのユキちゃん(写真左)の2頭います。
ユキちゃんは避難中の方からお預かりしているのですが、坂本さんはとても可愛がっています。
昨年からお腹がはっているのですが妊娠ではないんです。
周囲には獣医さんもいらっしゃいませんし詳しいことはわからないそうです。

ウサギ(11羽)・モルモット(13匹)

母屋の中にケージを入れていらしたので写真を撮り忘れてしまいました。
ケージに押し込めて可愛そうなのでは?と思いますが、寒さや冷たい風から守るには身を寄せ合った方がよいし、これまで何年もその方法で育ててきたとのことでした。
今回もウサギを里子に出すことを提案しましたが、数が少ないので自分で育てるとおっしゃっていました。

猫(約15匹)

野良猫や避難によって置いていかれた猫はどこかに潜んでいるようです。
今回の訪問では確認できませんでした。

犬(23匹)

坂本さんのところのワンコたちは、イタチやキツネからトリを守るための「番犬」というお仕事をもっています。
母屋を囲むように布陣され山側は威勢の良い子が担当しています。
近寄って写真を撮らせてくれる子もいますが、ほとんどは攻撃的です。(それが仕事ですから)
今回は、おやつのささみ巻きでつりながら撮影させてもらいました。(結果、下を向いている子が多かった...)

成犬のオスが14匹、メスが6匹います。
この中には避難中の方から預かっている子や、川に流されそうになっていたのを保護した子もいます。
森の中で生活していますので疥癬(かいせん)にかかっていますし、フィラリア陽性の子も3匹います。

そして、
なんと、2月の末に子犬が3匹生まれていました。
訪問するまで知らなかったので、一瞬言葉を失いましたが...生まれた命に罪はありません。そして愛らしいんですよね、やっぱり...。

しかし里親探しは簡単ではありません。福島には飼い主を失った犬猫がたくさんいますし、その保護をしている方々が身を削る思いで活動を続けていらっしゃることを、私たちは知っています。里親探しをお願いするのも申し訳ないのです。

そのため、不用意に犬が増えないよう係留ポールやワイヤーのご支援をよびかけ、その設置をしていただいたのですが... 。

命の誕生を素直に喜べないことは、とても残念なことです。
生まれた命が幸せに健やかに育たなければ、なお辛い。
私たちは時間をかけて犬の避妊去勢手術を勧めてきました。
そして、坂本さんはメスの避妊手術には同意してくれています。

現在、資金集め・手術や疥癬の治療をしてくださる獣医さん探しなどについて検討しています。
坂本さん応援隊には動物のプロがおりませんので、アドヴァイスなどを頂けますと助かります。

また、森に住む坂本さんの常識と町に住む私たちとの常識の間には、大きな違いがあるのも事実です。
私たち応援隊は、坂本さんの生き方・暮らし方をなるべく否定することなく、必要なことについては説得を続け、支援者様のお気持ちを無にしないよう、できる限りの応援をしていきたいと考えております。
ご理解のうえ、引き続きご支援・ご協力を何とぞお願い申し上げます。

(文責:タサキ)



◎動物のフードやケア用品をはじめ、坂本さんの生活物資など、さまざまな物資を掲載しております。

Amazonを利用せず物資を直接ご支援くださる方、坂本さんに励ましのお便りを出してくださるかたは、こちらのフォームからご連絡ください。

いやしの森応援隊解散のお知らせ(2015年3月追記)

2015年3月20日をもって、いやしの森応援隊は活動を終了します。
 → 「応援隊」活動終了、ならびに今後のご支援についてのご案内
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