原発事故と楢葉いやしの森(9月10日更新)

福島第一原発事故による避難区域と楢葉いやしの森の場所について

平成23年3月
事故直後、福島第一原発から半径20キロメートル圏内が「避難区域」になりました。
坂本さんのお住まいは、このラインのギリギリ外側にあります。

集落の人々が避難する中、坂本さんは動物と共に村に残る決意をしました。
その日から約1ヶ月半、道路は封鎖され、坂本さんと動物たちは村から出ることができませんでした。

平成23年5月
警戒区域(4月に避難区域から名称変更)の通行許可証が発行されました。
※坂本さんに許可をいただきその通行許可証を撮影・掲載しています。

人と動物たちの食料や生活物資を得るには、いったん警戒区域(赤いラインの内側)を通り50キロメートル離れたいわき市まで行かなければなりません。
しかし、通行証があっても検問をすんなりと通過するのは難しく、長時間足止めされることもあったそうです。

ライフラインがとぎれたまま、警戒区域バリケードを越えていやしの森と町を往復する日々が約1年半続きました。


平成24年8月〜平成25年9月現在
避難区域が見直され、楢葉町は「避難指示解除準備区域」になりました。
検問は解かれましたが、宿泊は制限され(日中しか出入りできない)インフラも復旧しない中、除染が始まりました。

私たち応援隊は、この時からいやしの森を定期的に訪問しています。
電気、電話、郵便、宅急便が復旧したものの、訪問者はわずかです。
現在もプロパンガスの配達は無く煮炊きは薪とカセットガスコンロを使っています。
水道は沢から水をひき生活用水にしていますが、これを飲むことはできません。

市街地の上下水道など公共インフラが復旧し商店や病院などが再開しなければ、集落の人々も元の生活も戻ってこられないでしょう。それらの復旧にはまだ長い時間がかかりそうです。

[参照]
東京電力webサイト:避難について
http://www.jaero.or.jp/data/02topic/fukushima/effect/evacuation.html
▶復興庁webサイト:インフラ等の復旧状況
http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-2/

いやしの森応援隊解散のお知らせ(2015年3月追記)

2015年3月20日をもって、いやしの森応援隊は活動を終了します。→ 「応援隊」活動終了、ならびに今後のご支援についてのご案内
坂本さんの近況はTwitterでご覧いただけます。→ @keigo19550918